国際化しつつある福岡
福岡は国際化しつつあり、従来に比べて街中や観光地で外国人を見かけるシーンが増えてきました。
ただし、横浜や神戸などの国際都市に比べると遅れを取っている面があります。
外国人人口
総務省統計局が発表した資料によると、福岡県の外国人人口は30,702人で外国人割合は全国23位の0.61%です。
参考元URL:国勢調査 都道府県別外国人人口
九州の中では高い数字ですが、関東以西で見れば大都市の割に低い水準です。
福岡の国際化はこれから進もうとしている段階で、街中などで目に見える変化はそれほど出ていません。
福岡の外国人率が低い理由
諸説ありますが、福岡は世界を相手にしたビジネスが増えている一方で外資系企業の参入が少ないです。
日本の企業がスタートアップ支援などを活用しながら福岡で起業し、日本人社員と一部で日本語の分かる外国人を雇って運営していることが大きな要因でしょう。
また、日本語が話せない外国人を受け入れることが多い製造業については、他の地域に比べて福岡は大きな工場が少ないです。
福岡は英語力を求められる求人が少ないと言われていますが、これは国際化が進んでいる割に日本語だけでできるビジネスシーンが多いことを意味します。
英語力や海外とのコネクションが何もない中で、福岡から国際ビジネスをスタートアップさせて成功した事例が多数あります。
短期的に外国人人口が急増することは考えにくいですが、少しずつ東京や大阪、愛知などの大都市に近づいていく見込みです。
金融業者が続々と参入
2021年4月にシンガポールの投資関連企業「キャップブリッジ・ファイナンシャル」が東京のシステム会社と組んで福岡へ進出することを発表しました。
未上場企業と世界中の投資家をマッチングさせるビジネスに強い会社で、これまで外資系企業が少なかった福岡には大きなニュースでした。
さらに香港の資産運用会社「MCPホールディングス」も福岡参入を表明していて、海外の金融機関・証券会社・ベンチャーキャピタルが福岡に参入する動きが加速しています。
相次ぐ金融業者の参入によって、今後は外資系企業やグローバルビジネスを手がけるベンチャー企業が福岡で増えていくでしょう。
参考元URL:毎日新聞me
インバウンド需要
福岡は空港から中心都市までのアクセスが良いこととアジアから近い立地によって、外国人旅行者から人気の高いエリアです。
また、2018年までの4年間はクルーズ船の寄港数が4年連続で福岡港が日本一でした。
外国人旅行者の多さによって、観光地や中心都市は国際化がスピーディーに進んでいます。
2020年以降は世界的なパンデミックでインバウンド需要が激減してしまいましたが、終息して観光業が復活すれば福岡も再び国際色が強まっていくでしょう。